海鳥を狙うなら、あこがれの硫黄島クルーズ。ネッタイチョウやアジサシ類など、南方の海鳥が見られるが、リーズナブルに行けるおがさわら丸では、年に1度しか企画されない。
東京発着の小笠原航路の延長で企画されるので、最低6連休が必要。
東京勤務の間に行っておきたいと思いながら休みが取れずにきてしまったけど、今年は何がなんでも休んでやる!と、いつ企画されるのかを楽しみにしていた。
結果、クルーズは7月上旬の日程。
しかし、その直前に転勤することも決まった。
普通なら、転勤先に着任してすぐは連休で休まないわな。普通なら。
しかし、転勤先はある程度勝手知ったる職場。そして、そこの上司とは顔見知りで、papaの趣味を知る人。
内示翌日に上司に確認。
「休ませてもらっていいですか?」「ええよ、そのタイミングなら大丈夫。」
そこまではよかった。
なんやかんやしてて、父島の宿をとろうとしたのが2週間前。
観光協会ホームページの予約状況を見て電話をするも、「いっぱいです。」どこにかけても「いっぱいです。」
観光協会の方に相部屋ありの宿を聞いて、電話してもダメの連続。
そして、最後の最後、ココでダメならおがさわら丸に泣きつこうと思って、ある宿に電話をする。
「寝袋を持参するので、1人なんとかなりませんか?」
「おもしろいことを言いますね。ん~、パク犬と相部屋でよかったら、なんとかなりますよ。」
「犬ですか。全然問題ありません。(むしろ、楽しそう。)」
「じゃ、OK。」
「ありがとうございます!」
お~、助かった。ま、取れなかったとしても、キャンプ・野宿禁止だけれども、とりあえず船には乗ったけどね。
そんなこんなで、7月上旬のこの日、初の硫黄島クルーズへ出発したのでした。
ちなみに、小笠原へは25年前の3月に1度行っている。
おぉ、25年て、なんか、えらい時間が過ぎとるなぁ。
(やっと書けた~。)
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7/4(水)、京都7:02発ののぞみで東京へ。そして、浜松町・竹芝桟橋へ。
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11:00、おがさわら丸出港。天気は、うすぐもり、やや風強し、波そこそこ高し。
11:30、腹拵えを済ませて甲板へ出撃。すでに同業の方も。バードウォッチングツアーの方が総勢では30~40人ほどおられたのかな、papaのように個人参戦の方もチラホラ。
東京湾内では、ウミネコ、コアジサシ、オオミズナギドリなど。
14:00、房総・館山沖を通過、太平洋へ。オオミズナギドリにまじって、アナドリがチラホラしだす。
やっぱり、海鳥狙いはワクワクするなぁ。ある程度の想定はできても、実際に何が出るかはわからない。いつ、どの方角から、何が現れるかわからない、次の瞬間現れて、数秒で去っていく。それを捕らえられるか。短ければ、一瞬でその姿を見失う。
それにしても、揺れへんなぁ、この船。風もそこそこあり、波は結構な高さ。papaは波しぶきをかぶらないところに隠れとこうと思う状況なのに、揺れてない。いやいや、波に乗る上下運動はあるけど、左右に揺れることがない。もし左右にも揺れてたら、甲板に出られてない。すごいなぁ、この船も。
・・・なんてこと考えながら、だらだら時間が過ぎる。
まぁ、まだ始まったとこやしな。
16:00前、左舷に三宅島が見えだす。そして、その時が来た。
16:25頃、10時方向に普段は見られないミズナギ発見。下面白い、上面M字あり、はばたきは・・・。
「オオシロハラだ!」ツアーのガイドさんが声を上げる。なんだと~!
朝の新幹線で予習してたのに、まったく役に立たず。。。_| ̄|〇 とにかく、双眼鏡でとらえて目に残像を残す。2~3分船と並んで飛んでくれたけど、ちょっと遠かった。
撮影された方の画像を見せてもらい、クビワオオシロハラミズナギドリと同定される。は~、なるほど。
17:00、カツオドリ現る。え、もう出るの。
その直後、小さくパタパタ飛ぶ鳥を発見。「ウミツバメ!腰が白い!」コシジロウミツバメと同定される。
18:00過ぎ、オナガミズナギも2羽現れて、本州から離れていることを感じる。
18:45、日没終了。
 
7/5(木)、晴れ、風弱し、波ペタペタ。
4:00、早く目が覚めてしまったので出撃。日の出は4:42、外はまだ暗い。けど、既に外人さんグループがいた。気合い、すげぇ。。。
早朝の部、鳥影薄し。だけど、オオミズナギはおらず、オナガミズナギ、シロハラミズナギ、アナドリと南方系のミズナギがチラホラ。その1羽1羽に感動できる(この時点では)。
7:05、クロウミツバメ、一瞬。
7:30、クビワオオシロハラ再び出現。しかし遠い。
9:00頃、北之島沖通過。オナガミズナギ、シロハラミズナギ、アナドリ、カツオドリがチラホラ。
10:10頃、クビワオオシロハラ三度び出現。先ほどより近い。なるほど、そう見えるのか。
そして、父島だ~。
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父島・二見港に近づくと、カツオドリが並走でお出迎え。
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11:40、フタを開ければ、船は40分遅れての入港。相当な向かい風だったらしい。
25年ぶりの父島。
・・・25年前の風景が思い出せんわ 
航路としては、密度は濃くなかったけど、大物が出て満足。
そして、本命の硫黄島クルーズへ。
 
つづく